ピアノは木材・皮革・フェルトなどの天然素材と金属を組合わせて作られています。
温度・湿度や使用頻度による変化は音の狂いやアクション、鍵盤の動きにも影響し、演奏性、音色などの機能低下を起こすことになります。
<調律狂いの原因>
・演奏によるもの
・響板など木部の温湿度の影響による変化
・弦に強い力がかかることによる伸び
このことから『ピアノは生き物』と言われています。
ピアノの弦は大変硬いのですが、新しいピアノや張ったばかりの弦は大きく狂いますので、しばらくの間はこまめな調律が必要です。
金属の弦は張力により引き延ばされ、時間の経過とともにさらに伸びていきます。
使用していなくても自然に伸びていくのです。
エアコンが普及しピアノにとって良い環境が多くなりました。
しかし、エアコン・ファンヒーターがピアノに向かって直接風を吹き付けることはよくありません。
ピアノから離して設置してください。
エアコンの真下にピアノを設置している場合、エアコンの水漏れにも注意が必要です。
また、加湿のし過ぎは結露の原因となりますのでご注意ください。
ピアノの不具合の約70%は湿気が原因なので、エアコン・除湿器・防湿材などを使用して湿度を調整してください。
フェルトの虫食いの心配もあります。ピアノ内部は暗くホコリも多くなり虫の温床になりやすいので、防虫剤を入れることもあります。
ピアノが快適と感じる環境は室温15~25℃、湿度60%前後が望ましいです。
人にとって気持ち良い環境がピアノにとっても良い環境です。